宵待篝 / Yoimachikagari
EP「僕が死のうとした夜に」収録曲
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俯きながら歩いた雨の道を覚えている
頭を埋める一つの思考
坂を上って町を見下ろそう
誰ともまともに会話できない
人間にすらなれないんだよ
早くあの空に消えてしまえ
咲いては散るだけのまるで花のようなものが見たかった
残った命を君にあげるよ
僕が死のうとした夕に
俯きながら歩いた線路沿いを覚えている
心を埋める数多の思考
そっと寝転び空を眺めよう
仕事もまともに続けられない
こんな作品作って何になる
暮れる日 伸びる影 終わる今日
輝き散るだけのまるで命のようなものを見た様だ
残ったこの灯を君にあげるよ
僕が死のうとした夜に
花火が見たくて外に出て見上げた月を憶えている
薄青の空 差色の憂
明日なんてもう要らなかったのだ
要らなかったのだ
鳴いては散るだけの蝉が 夕暮れが 朝顔や 螢咲き
草いきれの様な日々は走る灯
宵待草が揺らいでいる
咲いては散るだけの花が何も言わず僕を照らしている
残った気持ちは君だけのもの
ただ咲くそれをまた見たくて
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2020/08/15